世界で初めて戦争をなくすプロセスを説明する

日本は第2次世界大戦後、戦争をなくそうと決意した世界市民の理想を描いた国連憲章の精神を最も色濃く実現した平和憲法を持つ国ですが、昨今その憲法を改正し、平和へ向かう気持ちに逆行する動きがあることを憂慮しております。憲法の精神を忠実に実現するなら、戦争を無くすことができ、ひいては国防も成るのです。そのために全力を尽くすと決心を示した日本人としての誇りを堅持しよう。

国連軍ではない、加盟国を確実に守ることができる組織

では今回は自衛隊を解散してまで建設する実力組織について一案を示したいと思う。

常設加盟国軍、以下常設軍と略します。

常設軍は、いくつかの加盟国より集められた兵士と装備により編成されます。

基本的には同じ出身国で部隊は編成します。コミュニケーションの問題です。訓練も同様です。おそらく国ごとに強い弱いが出てくると思いますが、適材適所としますので、運用でカバーします。旧帝国陸軍も基本は連隊所在地毎に部隊を編成しておりました。連隊により色が出てきます。

装備については当初加盟国がもつ口径15mm以上の火器及び全ての戦闘用爆発物を全て供出してもらいます。以後、加盟国において口径15mm以上の火器の製造・保有を認めません。核と同様、査察態勢をとります。また、担保するために各国の中枢に覆面職員も配置します。この施策に反した場合、一旦全ての火器を没収の上、常設軍がその加盟国の治安維持に当たります。

この施策は今後世界から戦争を無くすための核となる施策ですので徹底的に実施します。また、鉄もキロ単位での移送について管理を義務付けます。

15mm以下の火器については各国で治安維持等の必要に応じて利用可能です。

装備については常設軍で徐々に統一していきます。この装備にかかる予算は加盟国の分担金でまかないます。生産は加盟国の技術力に応じて分担します。基本的に全て加盟国内で生産は行います。おそらく日本は銃器や車両生産を加盟国にゆだね、重装備、特に電子機器や航空機、船舶の生産を担うことになると思います。武器輸出三原則などはそもそも憲法違反です。平和構築のために日本の技術が生かせるならむしろ積極的に提供すべきです。

人員については各加盟国から人口の1パーミル程度を出してもらいます。日本で言うと13万人程度。志願兵でまかなえない場合は徴兵してもらうことになります。加盟国人口10億で100万の兵力となります。この人数は常に常設軍に提供される人数です。入れ替え等で増えることはあっても減ることは認めません。国内の治安維持やPKOなどに常設軍で訓練された兵士を臨時に提供することは可能ですが、その際も常設軍に常駐する人員は人口の1パーミルをきることがないようにコントロールすることが必要です。だから実際には日本なら15万人程度を確保しておくことが望ましいでしょう。それでも現状自衛隊で20万人以上いるわけなので、負担は減ります。

この提供される兵士について、無制限責任とするか、当事者のみ無制限責任とするかは理事会で決定します。小生は資金については加盟国分担の無制限責任、人員は当事国のみ無制限責任とすべきだと思いますが、たとえば中国とブータンとか、インドネシアブルネイのように、国力に大きな差がある場合、配慮も要すると考えます。既に提供されている隊員(1パーミル)については常設軍司令部により無制限に使用可能です。

なお、この部隊において入隊基準は一律となります。男女の区別もしません。すべては兵士として入隊させ、昇進は全て隊内における選抜訓練によりふるいにかけられます。選抜訓練を終えた者だけが必要な教育を施されます。兵士、下士官、初級幹部、上級幹部、将官でその構成は区別され、それぞれのカテゴリーにおける昇進は成果を出した隊員のみが可能です。カテゴリー内での降格は年間数十パーセントに適用されます。

加盟国の分担金でまかなう給与は5万円位を考えています。国の経済事情により、これに対して追加で別に給与等特典待遇を与えることは妨げません。むしろ推奨します。

言語はそれぞれの国の公用語のほか、英語を使用します。英語とは英国語、米国語をベースとしますが、発音や活用、構文を簡便にするよう工夫を加え、より習得しやすい言語とします。部隊行動においては手話を多用し、無声指揮を推進します。下士官選抜訓練では装具類の取り扱いに加え、これらコミュニケーションの能力が問われます。

彼らは3分割され、3分の1が警戒戦闘等任務、3分の1が整備、訓練等、3分の1が休暇というようなローテーションを組みます。週に一日程度のオフのほか、年間で4分の1程度の休暇となります。

戦闘部隊は全体の半分程度。4分の1はサポート担当、4分の1は指揮統制機能ですが、情報部門を拡張、重視します。

情報収集により紛争の芽を摘み取り、不測の事態を防ぐことはこの戦略における重要な柱となります。

もう一つ、戦略打撃部隊が戦闘部隊の中に組織されます。これは、困難な状況を生み出す動きを起こした国家に、いち早く致命的な打撃を与えて組織的行動を停止させる重要な機能です。詳細は伏せますが、既に中国で開発が進められているとの非公式情報があります。先んじて開発、実現する必要があります。運用に際しては、事が起こったなら直ちにこの兵器を起動することで当該国の近傍の海空軍基地を壊滅させます。陸軍、首都、主要都市と、状況に応じてその範囲を拡大します。海上に展開した艦隊も攻撃目標となります。

情報部隊と戦略打撃部隊の活動は平時の活動の核となります。

この部隊が守るのは国境となります。国境が侵される、もしくはその危険性を予期できる状況が発生した場合、確認、警告等の順を追って対処するのは変わりませんが、一旦侵害行動が確認されたなら、この常設軍は自動的にその排除活動を開始します。

現代戦では基本奇襲対処となります。湾岸戦争のように時間をかけて兵力を集中される場合、集結完了を待たずに該当国には戦略打撃が与えられ、戦闘の継続は不可能になります。

 ROEを公表。攻撃的な勢力が領域を侵す、もしくはその危険性が明白な場合(通報もなく近づく場合)、その源泉を含め排除行動を開始する。

ROEに基づき常設軍が活動を開始するのと同時に加盟国の理事会に報告が上がり、終了条件を決定される。

理事会は国連総会で加盟国の3分の2以上の賛成による決議に基づいて国連事務総長から要請があった場合、常設軍にその活動の実施を命じることができる。規模と期間は警戒戦闘任務を妨げないレベルとし、それを超える場合は継続的な補充態勢もしくは別部隊を常設軍に編成しこれに当たる。

概略こんな感じでしょうか。

次回からここに書いた内容の意味について説明していきます。

 最終的に人口を制限することで土地、食料、資源での争いの種を減らす